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古山明男さん
Date : 2002.12.11
Number : 016
ML ID : [diversity:0566]
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『教育基本法の理論』で、教育権に関して根底的な問を出したあと田中耕太郎は、ドイツの学者たちからひろって、各種の学説を紹介します。どんなものが存在するかは、田中氏のままです。それぞれの説明は田中耕太郎の紹介したものを私が要約し、さらに加筆したものです。
(1) 所有権説
教育権は、子どもが所属するところの者にある。
子どもが両親に属するならば両親に、国家に属すると見れば国家に、またこの両者に属すると見れば両者に属する。
ローマにおいては家長権が絶大であり、子どもは家長が所有していた。
理想国家建設を急ぐ諸国家では、子どもを両親にまかせると旧社会が温存されると見て、子どもをできるだけ両親から引き離した。学校等によって子どもを直接に国家に属させて、考えと行動を教えた。
(2) 決定説
子どもがなんらかの社会におかれている事実自体が、教育権の基礎となる。その社会は、人間をその社会に目的に適合するように教育する権利がある。家族、階級、国家、民族、人類、教会などである。
(3) 効果説
教育上の理念と任務を、もっとも効果的に果たすことができる制度がもっとも大きな教育権を持っている。
これは、必然的に学校あるいはなんらかの教育機関が教育権を持つことになる。家族や教会もその中に数えられる。教育上の効果をあげ得る能力が判断の基準になる。
(4) 授権説
子どもが将来達し得る理想的人格から、教育権が委譲されている。子どもは自分自身の理想に達するために、正常に教育され、援助を得ることを必要としている。子どもは教育の権力が存在することを、合理的に希望せざるを得ない。
(5) 後見説
弱者を庇護し指導することは強者の義務であり、かつ権利である。
(6) 管理者説
教育者は、客観的諸価値(人道の理念)の管理者と認められる。客観的諸価値を教育によって実現することが、教育者が教育権を持つ理由である。
(7) 権力否定説
ルソーの、「エミール」における主張がそうである。
(「エミール」の影響は各方面に大きいのですが、私は読んだことがありません。どなたか紹介していただけると有り難いです。)
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