〈教育の多様性〉の会
  小貫大輔 vs 古山明男 教育の多様性対談
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  変わらない制服
古山・小貫さん

Date : 2002.12.19
Number : 008

ML ID :
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小貫: 昨年ブラジルからもどったとき、娘を中学の三年生に入れて、「あーっ、そう言えばそうだった」と、「信じがたいけど、ああ、日本ではこうなんだよな」、そう思わされたのは制服のことです。制服を買ってきてくださいって言われてね。
娘は176cmもあるから、まずサイズがないんですね。ちょっと小さ目の服を買わなきゃならない。LLだったか、3Lだったか。それでも小さいんですよ。しかも、それがすごく高いわけね。なんでこんな似合いもしない、しかも丈も足りない服を何万円も出して買うのか。
 ブラジルでは長袖がいらなかったので、ユニクロに助けられて服を買い揃えているときに、制服はめちゃくちゃ高い。しかもどこの店でそれを買うかまで決まってるんですよ。制服も、上履きも、体育館履きも、体操服も、全部決まった店で買わなきゃいけないんですよ!
 日本についたばっかりの時なので、一生懸命新しい生活、日本の社会に適応しようとしているわけだから、そういうところでいちいち戦っているヒマというかエネルギーがない。だから買いますけどね、考えてみたらすごいことだなあと思ってね。

古山: 人間てのは、正当化の能力、すごいものでして、神話がいっぱいできる。今ならまだ、現実の中学生とか先生とかに、なぜそうするんですかと聞くと、ピシッとした気持ちがするからとか、金持ちと貧乏人の差がつかないからとか理由がちゃんと聞けるでしょ。今のうちに採集しておかないと、あの理由がわからなくなっちゃうから、急がなきゃいけないと思ってるんですよ。もうすぐ崩壊しちゃうから。
 如何に人間が神話を作り上げるかという……、何故学校に行かなければならないかとね、なぜ制服を着なきゃならないか、この神話を早く集めないとなくなっちゃうかなと思いますよね。

小貫: 中学校がまだそういう意味で神話が残っているところですよね。小学校はみんななくなっちゃってるんだよね、神話がみんな。小学校は、「なんでもあり社会」化してしまっている。
 中学生になると、「中学生になったんだから、そろそろきちんとするように教えないといけない」みたいに、日本的な価値観を学ばせようとする。もう中学生なんだから、自由にさせている時期は終わった、となる。

古山: 逆なんだよね。中学生から、実際は一番自由を必要としている。必然的に自分の判断が必要になるし、結果も責任とらなければならなくなる。

小貫: ほんとうにそのとおりですね。中学生の2年生くらいから、そういう時期がはっきりとはじまりますよね。子どもを観察する教育者なら誰でもわかることだね。

古山: 中学のあの感じだと、わからないね。中学の先生が生徒らを見ていると、反抗的になったとしかみない。

小貫: だって反抗期というんですよね。まさにね。

古山: ええ、あそこをきれいに伸ばしてやれば、それもね、もう子どもじゃないんだから、ちゃんと尊敬して相手になってあげなければ。先輩・後輩と年齢の身分序列をなくしてね。そうすると、いい社会、できてきますよ。

 
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