
ELIANT 1 MILLION SIGNATURES
ELIANT(アントロポゾフィー応用事業欧州連合)は大規模な署名活動を通して、EU諸国におけるアントロポゾフィーの実践活動に、将来に向けて「明瞭に聞き届けられる声」を与えようとしています。 そのためには100万人の支援者が必要ですが、この大きな数が今手の届く範囲にまで近づいています。
以下の記事は、インフォドライ誌がELIANTの発起メンバーに行った、このプロジェクトの背景についてのインタビューです。
インフォドライ誌インタビュー 2009年10月26日
ELIANT活動 ― 100万人署名が手の届くところへ
Q.
なぜ100万人署名という高い目標が設定されなければならないのでしょうか? そしてELIANTがこの100万人というラインを突破することが、なぜそれほど重要なのでしょうか?
A.
ニコライ・フックス: 100万人というのは、EU(欧州連合)の規模を前にしたときの象徴的な数、マジック・ナンバーです。 また、リスボン改定条約では、100万人以上の市民による要望があれば、欧州委員会はそれらの市民の関心事と取り組むことを要請されるとしています。 厳密にいえば、この条項はさらに具体的な法案にならなければならないのですが、それでも私たちはこの改革条約が掲げた条項を足場にしています。
ミヒャエラ・グレッケラー: もうひとつには、この100万人という数は、市民社会において、市民を代表して活動する団体にとって必要な数でもあります。 アムネスティ・インターナショナルやグリーン・ピースのような大規模な市民団体が世界に影響を及ぼすことができるのは、建設的な目標を掲げているからだけではなく、広範囲の人々から支持を得ているという「代表的機能」をもっているからでもあります。 私たちもアントロポゾフィー事業がもつ人道的な目標や、これから生成していく欧州における共同作業のために、同様の市民の支援が必要なのです。
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なぜ「100万人の署名」なのか?
Q.
このELIANTが成功することで、具体的にアントロポゾフィーの実践分野にどのような変化が起こるのでしょうか? 100万人というラインを突破することで、正確には何が生じるのですか?
A.
クリストフ・ヴィーヒェルト: 私たちがELIANT活動に期待していることは、多くの人々が、自分たちの活動分野や生活領域の未来は、今日の活動によって影響されることに気づいてくれるということです。 欧州の民主主義理解のなかでは、人々に関わることは、人々自身が今何が起きているかを理解して、それに関わる意思決定に自分たちが参加したいと思ったときに、初めて変化するのです。
ニコライ・フックス: 具体的に言えば、それはたとえばアントロポゾフィー医薬品に対するこれまでとは異なる、より柔軟な許可のあり方になるかもしれませんし、農業に対するより自由な法律になるかもしれません。 重要なことは、EU委員会が、そのようなことを願っている人々が現実に存在することを理解するということです。 ブリュッセル(ベルギーの首都、EUの本部が置かれている)では、優れた理念というものも重要ですが、民主主義世界では市民が自分たちの意志を表明し、それが認知されることも同じくらい重要なのです。
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ELIANTとEUの多様性
Q.
ELIANTのような活動は、アントロポゾフィーの実践分野が現在において、そして未来においてより明確に公的な位置を占めなければならないということを意味しているのでしょうか?
A.
ミヒャエラ・グレッケラー: 現在、まさにアントロポゾフィー実践分野の代表者たちの側に、市民社会に対する、あるいは社会全般に対する強い参加意欲が見られるようになりました。 すでにルドルフ・シュタイナーは第一次世界大戦後にくりかえし ― 大概は虚しい結果に終わりましたが ― このように強調していました。 アントロポゾフィーと取り組み、講演録や書物を研究するだけでは十分ではない、それよりも重要なのは「アントロポゾフィーを行為すること」だ、というのです。
そうした行為は公の社会で行われるものであり、そこではつねに広い社会を視野に入れていなければなりません。 アントロポゾフィー活動は、小さなサークルで活動するアントロポゾーフだけを幸せにすることではなく、アントロポゾフィーの活動の実りを文化世界に提供することを目指しているのです。 ELIANTはそのために一つの積極的な合図を送りたいと願っています。
ニコライ・フックス: そのことと将来的につながるのは、アントロポゾフィーの実践分野が社会におけるさまざまな問題に対して、どのような立場をとるのかということです。 これによって、アントロポゾフィーのそれぞれの職業団体は、これまで以上に自分たちの立場をまとめ、それを比較的早期に表明することを求められるようになるでしょう。 これは一つの挑戦ですが、私たちの関心事を前進させていくために、私たちはこの挑戦を求めますし、また求めなければならないのです。
※ こちらも参考にしてください。
ELIANTが日本にもたらすもの
インタビュアー:イェンス・ハイスターカンプ
皆さんがELIANT活動を支援する方法:
皆さんのEメール、電子レター、インターネット掲示板などを通して、「オンラインでも署名を集めていること」を知らせてください。
※ ニコライ・フックス
ゲーテアヌム農業セクション代表。 1963年、ドイツのコルバッハに生まれる。 ボッフム・シュタイナー・ヴァルドルフ学校に通い、リューベックで農業研修。 兵役期間はヴッパタール市の自然保護部門でボランティア活動を行う。 国内外で農業管理に関する実地経験を積み、大学で農業を学び(農業エンジニア資格取得)、ボン市の自然保護と景観保全を研究。 ノルトライン・ヴェストファーレン州のデメター事務長、ダルムシュタット市のバイオダイナミック農法研究グループ代表、デメター研究・管理部門代表などを務めた後、2001年よりゲーテアヌム農業セクション代表。
※ ミヒャエラ・グレッケラー
医学博士。 1946年、ドイツのシュットゥットガルトに生まれる。 フライブルクとハイデルベルクの大学でドイツ語・ドイツ文学と歴史を学んだ後、チュービンゲンとマールブルクで医学を学ぶ。 ヘルデッケ共同体病院の小児科外来に勤務、またヴィッテンのシュタイナー学校の校医を務める。 現在、ゲーテアヌム医学セクション代表。
※ クリストフ・ビィーヒェルト
1945年生まれ。 オランダのデンハーグ・ヴァルドルフ(シュタイナー)学校に通う。 大学で教育学と地理学を学んだ後、デンハーグ・ヴァルドルフ学校で30年間、教師を務める。 この間、オランダ国立ヴァルドルフ教員養成所の設立に携わる。 オランダ・アントロポゾフィー協会理事。 アテ・クープマンズとともに、「子どもをめぐる会議術」のコースを開発。 2001年10月より、ゲーテアヌム教育セクション代表。 国内外で精力的に講演活動を行っている。
※ 本稿の初出:インフォドライ誌
http://www.info3.de/wordpress/
2010.11.24 Trackback 0


