Jan. 2008 / No.68
いずみの学校
特区学校法人までラストワンマイル!
いずみの学校は2006年11月に「豊浦『自然と芸術』教育特区」が認可され、特区学校法人の認可条件は運営資金の裏付けのみとなりました。 学校法人化までのラストワンマイルを走り抜けるいずみの学校の“いま”をお伝えします!
速報:2008年2月12日、いずみの学校が特区学校法人として認可されました。
移転問題が運んできた公的認可の契機
寄付のお願い
(税制優遇が受けられます)学校法人設立に向けて寄付のご協力をお願いします。 寄付は学校法人化後に税制優遇の対象となり、学校法人化後の寄付予約のお申し出も有効です。 ぜひご支援ください。 (学校法人北海道シュタイナー学園〔仮称〕発起人委員会)
詳しくは学校事務局まで
北海道伊達市松ヶ枝町65-8
T/F.0142-22-0309
[寄付のお知らせ]
発端はNPO法人シュタイナースクールいずみの学校(以下いずみの学校)の現在のプレハブ校舎の土地の借地契約更新の検討のなかで、廃校を利用した移転の可能性を探るプロジェクトが生まれたことでした。 近隣の5つの自治体との交渉で、熱心に耳を傾け、学校を訪問してくれたのが、豊浦町の廃校舎利活用計画委員会の方々でした。
豊浦町との廃校利用の調整のなかで明らかになったのは、公立学校の建設には国費が使われているため、学校法人以外に廃校を提供すると自治体が国費の返還を請求されるということ。 いずみの学校では、もともと目指していた公的認可の機会とこれを捉え、特区制度を使って学校法人化することを町と合意。 「豊浦『自然と芸術』教育特区」の認定を国から受けたのが、2006年11月でした。
その後、道の学事課との協議では、主に教員免許の問題と1年分の運営資金の準備要件が関門となりました。 教員免許については、既存制度の組み合わせを駆使して切り抜けられましたが、1年分の資金は教員の給与を圧縮するなどしても最低6千万円は必要であり、この資金を寄付で集められるか否かが学校法人の鍵となってきました。
ネットワークが問題解決の推進力に
豊浦の校舎を見てきました
古山明男(古山教育研究所主宰)
9月末に、北海道に行く用件があり、そのついでにいずみの学校を訪ねました。 特区申請が通った豊浦町の中学の校舎を見せてもらったら、びっくり。 ふつうの中学なんてものじゃないんです。
海を一望できる丘の上に建っていて、リゾートホテルに転用したほうがいいんじゃないかという立地条件。 建物はきれい。 運動場はめちゃくちゃ広い。 庭はきれいに手入れがしてある。
豊浦は小さな町だけど、いちおうなんでもある。 不便さはない。 学校は山の中ではなく、町まで近い。 職員住宅もあるらしい。 現在の伊達市から、車で20分くらい。 保護者が引っ越さなくても通学できる。
いたせり、つくせり。 ここでやれたらいいですね。 お手伝いができることはしようと思っています。
この寄付金の問題をはじめ、特区申請や法制面などさまざまな問題を解決に導いてくれたのが、自治体間、学校間、そして地域のオルタナティブ教育ネットワークでした。
前例をもつ藤野町と豊浦町の情報交換が特区のスピード認可を実現。 申請書類の作成には学校法人シュタイナー学園の経験がフルに活かされました。 また、地元のオルタナティブ教育のネットワークや教育の多様性の会などとのつながりも大きな支え。 地元の自主学校が集う「北海道フリースクール等ネットワーク」とオルタナティブ教育指向の私塾スコーレユウが、学校制度に詳しい永田佳之さん(聖心女子大学准教授)と古山明男さん(古山教育研究所)を相次いで招き、いずみの学校との交流も実現。 オルタナティブ教育の流れのなかでお互いが協力しあう雰囲気が生まれてきています。
そして、寄付金集めで大きな力となったのが、豊浦町のもつ地元とのネットワーク。 自治体との良好な関係が生んだ熱い呼びかけに、篤志家の心が動いたことが資金集めに勢いをつけました。 その結果、認可申請条件クリアの目処がたち、現在は移転費用や不測の出費のためにあと1,800万円集めることが目標です。 ラストワンマイルを駆け抜けるいずみの学校では現在、移転準備の具体プランづくりへの作業のシフトを急いでいます。
※ 幼稚園と高等部も移転する計画ですが、藤野のケースと同様、特区学校法人化されるのは小・中等部となります。 本誌No.58「いずみの学校、特区学校法人へ舵切り」もあわせてお読みください。
初出:月刊オープンフォーラム Jan. 2008 / No.68

