Aug.&Sep. 2007 / No.64
好評だったアルファ卒業公演
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宇佐美陽一さん
1991年ドイツ・シュツットゥガルトオイリュトメウム卒業後、様々なヨーロッパ舞台グループでの活動を経て、1998年松山由紀さんと「オイリュトミースタジオ・ルラ」を結成。 海外国内での公演活動、演劇祭、音楽祭に出演。 ドイツ作曲著作権協会会員で作曲活動も。 熊本の崇城大学芸術学部教授(オイリュトミー)。
スイスで毎年恒例のオリンピアーデは、その年に卒業したオイリュトミー学校の卒業生と先生が一堂に、各々の卒業公演を観る催し。 今年、我がアルファの7人も初の海外公演に臨むべく参加したのだ。 参加の顔ぶれは、古代フン族系統のフィンランド、ハンガリー、ニッポンが揃ったのが面白かった。 ほかにイギリス、オーストラリアの英語圏、スイス、ドイツのドイツ語圏からの14校。
会場のゲーテアヌムはコンクリート打ちっぱなしの現代的巨大建築で、シュタイナーのデザイン通りに見事に周りの風景に溶け込んでいる。 その1階にある500人収容の礎石ホールはオイリュトミーのためにとても使いやすく、照明も普通のホールよりも光量が多くて美しい。
アルファのメンバーと指導する松山は時差ぼけもなんのその、6月31日から毎日リハーサル。7月3日初日の「日本語のオイリュトミーのワークショップ」も好評で、アルファベットを持たない言語の空気感や動きが伝わったようだ。 そして最終日、ドイツ・ニュルンベルク校のベートーヴェンのピアノソナタの古典的雰囲気の中で幕が降り、いよいよアルファの舞台。
プログラムの前半は、日本語のオイリュトミーへの第一歩を記すような意欲作『古事記』。 後半は現代のピアノ曲、ロシアのS・グバイドゥーリナ作曲『シャコンヌ』。フォルテッシモの和音で始まる。 グルジア出身のピアニスト、ネスタン嬢のパワフルな演奏に触発されて、不思議と本番に強いアルファの7人が広い舞台を動いていく。 曲がピアニッシモの低音を引きのばして照明が次第に暗転していく中、ハの字型に屹立した7人は闇に溶け込んでいった。
海外の評価
ドルナッハの最古参オイリュトミスト、 リリー・ライニッツァーさんのメッセージ
「ブラボー!」の声がかかり盛大な拍手。 僕は客席後方の照明ブースから観戦(?)していたが、ちょっとホロり。 これがコンクールだったらグランプリを獲得しただろうと思う。鳴り止まぬ拍手に、14校唯一のカーテンコール! 楽屋に来た他校の先生が、「フォルムが次々と新しい展開をしていってすごかった」と言っていた。 松山の演出力も見事に花咲いた。
アルファの皆さん、卒業おめでとう。 松山先生、ご苦労様でした。
初出:月刊オープンフォーラム Aug.&Sep. 2007 / No.64
