韓国からのお客様
オープンフォーラム誌上でたびたびお伝えしてきた、韓国の緑の森の学校から1年生のクラス担任・金弘昌さん、同校の日本語教師の新妻由江さんが2007年8月19日にフォーラム・スリーを訪問してくださる。
私は2年ほど前に、あるメーリングリストで新妻由江さんと知りあった。ちょうどNPO法人横浜シュタイナー学園で開かれた永田佳之さん(当時、国立教育政策研究所研究員)による、世界のオルタナティブ学校の動きのレクチャーを聴き、自分のなかで教育制度面での韓国の先進性に関心が高まっていたので、韓国のヴァルドルフ学校で日本の女性が教師をしているという話に興奮してしまった。
さっそく熱いメールを送ると、最初は慎重な返信をいただいたが、やりとりを重ねるに連れ、やがてこちらを信頼してくださり、オープンフォーラムに記事まで送って下さるようになった。そして、今年の2月にはフォーラム・スリーがご縁をとりもって、緑の森の学校の教員研修で高橋巖さんが講師を務めるという出来事も実現した。学校側も高橋巖さんもこの出来事をたいへん喜んで下さったようだ。
そんな新妻さんが、夏に来日(帰国?)されるとのこと。「せっかくだから、日本のヴァルドルフ教員の集いに参加されては?」と誘いをかけた。2005年に台湾で開かれたアジア・ヴァルドルフ教員会議に刺激され、日本で学校を超えたヴァルドルフ教員の集いが毎年開かれているのだ。すると、オープンフォーラム誌に日韓の交流の呼びかけ文を寄せてくださった金弘昌さんが、自分も参加したいと希望された。
韓国の先生の積極性に少々たじろいだが(笑)、面白いので教員の集いの呼びかけ人・秦理絵子さんに仲介したところ、話はトントン拍子に進み、今回の来日に。
金さんは、韓国のヴァルドルフ幼稚園関係にもつながりが深いらしく、幼児教育関係者とも交流を希望し、19日には日本シュタイナー幼児教育協会の理事のおひとりにも来ていただくことになった。またまた興味深い集いになりそうだ。
韓国という国は、日本とよく似たところがある。他のアジア諸国は、「私たちは欧米に学びに行くことなんかできないから、先生たち来てよー」というスタイルで、巡回教員養成が行われているのだが、韓国・日本は、欧米で学んだ人たちが自前のつながりのなかで自分たちの教育をつくっていくスタイル。韓国・日本の運動にはある種のプライドのようなものが、共通項として感じられる。
それはよい部分もあるのだろうが、台湾、タイ、シンガポール、マレーシア、ネパール、インドなどの地域が巡回教員養成の講師を介して共有しているゆるやかなネットワークから、韓国・日本ははずれてしまっているということは意識しておくべきだろう。
この溝が大きくなる前に、日本・韓国は、意識的にアジアのイニシアチブ(APIG)とのつながりをつくっていく必要を感じている。
関連の特集をオープンフォーラムNo.64で紹介している。読んでいただければ嬉しい。
